ミニにタコ

純文学作家志望者がつらつらと雑記を書き連ねます

王様は裸じゃないか

人間、偉くなると自分が見えなくなるのだろうか。

今日はそんな話をしたい。

 

僕は純文学の小説家志望だが、漫画も大好きで、幼いころから現在に至るまで日々読み続けている。漫画にはキャラの心理描写や世界観など、小説にとっても学ぶことが多く非常に勉強になっている。

だが、今回は好きな漫画ではなく、あえて世間的に不評を買っている作品を取り上げたい。

 

それは週刊少年ジャンプに連載されていた「サムライ8」という漫画だ。

この漫画の原作者は、言わずと知れた忍者活劇の「NARUTO-ナルト-」で有名な岸本斉史さんだ。

本人いわく、NARUTOで培ったノウハウを全て取り込み、NARUTOより面白くすると連載前から豪語していた作品である。

編集者側も大御所作家の久々の連載ということで、全面的にバックアップしたようだ。連先開始前には、編集長のコメントが発表され、第一話を読むなり「素晴らしいお土産を頂いた」と絶賛し、その作品への期待と賛辞を延々と連ねていた。

また連載開始後には、同じジャンプの連載陣が発売した単行本にもれなくサムライ8の試し読み本を挟んだりと、販促にも余念がなかったようだ。

 

しかし、そこまで大々的に宣伝を重ねていたにもかかわらず、ふたをあければわずか5巻で打ち切りとなってしまったようだ。

ネットでの評判を除いてみたが、ほとんどは同じ文句だ。

 

「設定を詰め込み過ぎで訳が分からない」

 

このことは、作者も連載前から感じていたようだ。だが複雑な設定は最初は読みづらいかもしれないが、読者に理解さえしてもらえばそれが面白さに変わると信じていたようだ。

そういった理由もあり、敢えて設定を詰め込んだまま連載に踏み切ったようだ。

だが、次の言葉には私も耳を疑った。

NARUTOの作者が書いたものだから、読者もしばらくは我慢して読んでくれるだろう」と発言していたのだ。

 

これにはさすがに読者を舐めていると言われても仕方ないだろう。

実際、この発言に関してはネットの評価もクソミソだった。完全に読者を怒らせてしまったようだ。

 

今回このようなことに至ったのは何が理由だったのだろう?

それはやはり前作が全世界で億越えのヒット作になり、あまりに偉くなりすぎてしまったことではないだろうか。

作者の傲慢もそうだが、周囲の編集者も彼に対して何も言えなかったのだろう。

(ついでに言うと浜崎あゆみなんかも同じケースだと思っている)

 

偉くなると、その王様の椅子の座り心地はとても良いものなのだろう。

しかし、同時に裸の王様にもなってしまうこともある。

創作の邪魔になるのであれば、地位や名誉も不要なのかもしれない。

地位や名誉が、作品を面白くすることはないのだから。

 

まあ、自分は今まで偉い地位にいたこともないし、今後も偉くなることはないだろうが、そんなことを思った一日だった。

 

そして、そんな僕の自慢の一着は、

ユニクロのEZYジーンズ!

見た目はジーンズなのに、スウェット!家でもリラックスして履けるのでおすすめです!

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今週のお題「自慢の一着」