ミニにタコ

純文学作家志望者がつらつらと雑記を書き連ねます

THE BREAKERS

今週のお題「激レア体験」

 

皆さんは「THE BREAKERS」というロックバンドを知っていますか?

「うぃっしゅ!」で有名なDAIGOさんのバンドではありません。

結成は今から40年以上前の古いバンドで、メジャーでもインディーズでもCDは一枚も出しておりません。

ここまで言うと、「そんな無名バンド知るわけないだろ!」という皆さんの声が聞こえてきそうです。

でも、こう言うと興味を引いてくださるかもしれません。

The Blue Hearts」「The High-lows」「ザ・クロマニヨンズ」という、日本のロックを常に牽引してきたバンドのギタリスト・真島昌利さんがかつて在籍していたバンドです。

 

上記のバンドの大ファンの僕は、いつものように何気なく動画サイトから音楽を流しておりました。(著作権うんぬんはここでは触れないでいてくれたら助かります……。僕自身は聴く専でアップしたことはありません。だから良いというわけではないのですが)

真島さんは色んな方に楽曲を提供しています。

有名なところで言うとマッチの愛称で有名なジャニースの近藤真彦さんにも「アンダルシアに憧れて」を提供しております。(40代以上の方はご存じの方も多いと思います)

 

「アンダルシアに憧れて」は真島さん自身もソロで歌っていたりしていたので、

久々に聴きたくなったので動画サイトで聴こうと思ったところ、関連動画に「THE BREAKERS」の文字が出てきました。

前々からブルーハーツの前身である「THE BREAKERS」という名前を聞いたことはあったのですが、今までその楽曲を聴いたことはありませんでした。当然です。冒頭でも言いましたが、CDは出していないのですから。

興味を引かれた私は動画をクリックしました。曲名は「涙のCool Dancing」。

本来であればメジャーデビューシングル曲だったそうです。(デビュー寸前まで行きながら、ポシャってしまったようです)

 

若かえりし頃の真島さんが、がなるように歌いながら流れてくるその曲は圧巻でした。リズミカルで、衝動的で、攻撃的で、しかしどこか生きることの痛みを感じさせるような刺々しいロックでした。自分が高校生のときブルーハーツから受けた衝撃と同じでした。

 

自分は今35歳です。実を言うと社会に出てからはロックからは少し距離を置いていました。社会に揉まれ、生活や現実に首を絞められる生活が続くと、ブルーハーツに限らず少年向けと思われるロックの青臭い歌詞が昔より響かなくなったのです。

ただ、昨日動画サイトから流れてきた「涙のCool Dancing」は違いました。この歳になっても年甲斐もなくわくわくし、まるでロックに夢中だったあの頃に戻ったよう気になりました。その日は興奮で寝付けず、何度も繰り返しブレイカーズの曲を聴きました。こんなことは高校のとき以来でした。

 

35歳という年齢はもう夢を見るような年齢ではありません。

35年も自分と付き合っていると、自分の能力もある程度わかります。

自分は子供のころ夢見たようなスターにはなれないんだな、という諦めが出てきます。

野球選手であったり、タレントであったり、それこそロックスターであったり。

そういった煌びやかな職を夢見ることを諦め、生活のために好きでもない、地味な仕事を黙々とする。それが大人になるということだと思っておりました。(それはそれでとても大変で、また、尊いことでもあるのですが)

 

しかし、ブレイカーズの曲を聴いていると、「何でもできる」と思い込んでいた高校生のときの自分が甦ったかのようでした。

この感情をどうか懐古主義だと思わないでください。自分が感じたのは「昔はよかった」という感情ではありません。

年齢など関係なく、明日に向かい突き進んでいくエネルギーです。

楽曲自体は古くても、自分がブレイカーズの曲を初めて聞いたのは昨日です。

「涙のCool Dancing」は、自分にとっては最新の曲なのです。

 

今週のお題からは外れた記事になってきましたが、

たまたま開いた動画サイトで自分の方向性を変えてしまったということが自分にとっては激レア体験です。

 

自分が人生で成し遂げたいこと、それ即ち「純文学を書く」という目的をブレイカーズが思い出させてくれたように思います。

今後、自分自身を鼓舞して正直に生きたいです。

 

今後、人生が辛くなったときはどうするって?

大丈夫。僕にはブレイカーズがあるのですから。

楽しいときも、悲しいときも、ブレイカーズを聴けば大丈夫でしょう。

きっと、大丈夫なはずです